2022/9/6
フェイバリック参加アーティストVol.13
身の回りにあるものや意外なもの、想像するだけで楽しくなる、ポップで可愛らしい作品が特徴的なイラストレーター前川侑子。
前川侑子プロフィール
イラストレーター
1993年京都府生まれ。京都市立芸術大学 大学院 染織専攻卒業。
グラフィックデザイナーを経て、フリーのイラストレーターへ。
書籍や雑誌を中心に活動。「幸福な日々の気づきや、幸せを感じる絵」をテーマにイラストを描き、毎日インスタグラムに投稿、注目を集める。
<提供作品>
Beads curtain
Too much glare
It's time for a tea break
Claw crane
何気ない暮らしの中で、
幸せな光を感じられるイラストレーション
−前川さんは、ほぼ毎日ご自身の作品をインスタグラムで公開されていますが、それはどういう思いからやっていることなのでしょうか?
前川さん
「本当に毎日上げられるとは思わなかったんですが、挫折するならすればいいやという気分で、周りの人に『毎日アップするよ』って宣言しました。
よく描けたなと日もありますし、そうでない日もあるんですが、見てくださっている人がコメントくださったりして、あ~、見てくれているんだな~という実感もあり、思ったより楽しいです。
今日もクリアしたぞ、みたいな。
私の場合、日記のような感覚で創ったり描いたりしているんです。
誰にとっても身近なもので、なんとなくわかってもらえるといいなと思っていて。
1日の終わりに、私の絵を見てもらって、『なんか変な絵描いてるな~』、
『あれ?これはあれかな?』とか想像して、和んでもらったりするとうれしいと思っています。
なので、モチーフが日常的なものであるということはとても大切だと思っています。」
絵が楽しくなるように
描きたいのは、幸せな気分になれる光。キラキラ
―そのようなハイペースで作品を発表すると、ご自身で納得の行くクオリティの維持がすごく大変だと思われるのですが、創作中の良し悪しの評価基準はどのようなものなんでしょうか?
前川さん
「私の場合、『不快だ』ったら嫌なんです。」
−ご自身がですか?見ている方ですか?
前川さん
「いえ、絵です。絵そのものが楽しくなるような。だから、色味を豊富につかってみたり、カラフルな色をつかっているとなんとなくちょっとだけ盛り上がってくる、そんな感覚を大切にしています。
今日の記憶を、記録してゆく日記的な感じで続けていることなので、自己満足と言えば自己満足なんですが、発表すると必ずコメントつけてくれる人もいて、大学のときの先生とかコメントくれたりして、そういうことも思ったより楽しいので続けています。(笑)」
−これからの創作活動でやってみたいことや描いてみたいテーマみたいなものはありますか?
前川さん
「描いてみたいものと言えば、すっごいキラキラしたものですね。
めっちゃ誇張されているようなキラキラ。
セーラームーンのようなキラキラ。未だにかわいい!とか思っちゃう。
単純な光というよりは、心を盛り上げてくれる純粋なキラキラ。出ないかなーとか思って、毎日描いています。」
アートを日常の中へ
FAVORRICの取り組みで感じたこと
―最初にFAVORRICからオファーがあったとき、FAVORRICの取り組みについてどのように感じましたか?
前川さん
「時代にすごく合っているなと思いました。SDGsとか環境のこととか、私たちよりも若い世代の人たちの方が強く意識しているように感じています。
そういったことを上の世代の人たちも同様に感じて、少量だけ作って、それを本当に欲しいと思う人に届ける。そういう試みというのは、個人的にも共感しますし、少量っていいですよね。
たくさんだと必ず廃棄が出ちゃって。それは寂しいですよね。少量は難しいことだと思うんですが、もっと広がっていくといいなと感じています。」
−これからFAVORRICに期待したいことはありますか?
前川さん
「いろんな人にいっぱい届けて欲しいと思います。(笑)
私は大学で染色をやっていたということもあって、日常の中で使われるものにアートを取り入れるということはすごく親しみのある考えでしたし、作品も使ってもらえるのがうれしいんじゃないかと思います。
いろんな人に見てもらえて、ソファとかテーブルとかを彩っていくのはうれしい、いろんな人にいっぱい届けて欲しい。
こういう場所があることによって、他のアーティストさんのファンが私の作品を知ってくれるかもしれないですし、その逆もあって、『あ、こんな作品もあるんだ~』って、どんどん知っていってもらえるのは、作っている側としてもうれしいですし、買ってくださる方も選べる楽しさがすごくあって、みんなにうれしいことだなと思っています。」
作品名: Beads curtain
アフリカで編まれたビーズの布を博物館で発見しました。
ビーズがたくさん連なっている様子は見ているだけで楽しくそんな気持ちも伝わるような作品です。
作品名:Claw crane
スーパーの片隅のクレーンゲーム器などが置いてある空間、ちらっと見たその風景は時が止まっているみたいで素敵な空間でした。クレーンゲームをしている時のワクワクした思い出を表現した作品です。
作品名:Too much glare
とてもギラギラそんな情景を表現しました。クリスタルがぶら下がって反射し合うような光景を思い浮かべて制作した作品になります。
作品名:It's time for a tea break
未だに3時が来ると少しソワソワします。お菓子でも食べようかな、ちょっと一息入れたいな、そんな日常を茶器が並んでいる風景に託しました。
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