Artist x(アーティストバイ) Vol.2 YUUKI

【音楽とアート、切り離せない二つを叶えた今、そしてこれからの未来】

 

今回のArtist x(アーティストバイ)は、音楽家としても活躍され、現在はアート活動を中心にクリエイティブな現場で制作をしているYUUKIさん(CHAI)です。

音楽家からのアートへの転身、ご自身が絵を描く上で大事にしているテーマなどについて伺っていきます。

Product Designer、以下PD

 


—平日のクリエイティブワークと、アートと向き合う週末と。

PD「そうそう、YUUKIさん、最近新しくデザイナーのお仕事を始められたって伺っていたんですが?」

YUUKI「はい、自分の制作と並行しつつ、平日はSNSマーケティングの会社の中でデザイナーとして働き始めて、企業さん向けの投稿用の画像とか作っています。」

PD「へえ〜。今までの制作とはまた毛色が違って、かなりコマーシャルなデザインという印象ですが、その辺どうですか?」

YUUKI「確かに、自分の作品を作ることとは全く違いますね。それぞれの企業ごと/投稿ごとに狙いがあるし、ブランディングを意識した表現を考える必要があるので、根本的に使う頭の部分が違うというか…。でも、それが新鮮ですごくいいなと思っています。」

PD「同じクリエイティブワークでも、まずは使う脳を切り替えるところからですね!」

YUUKI「はい。ただ、私ずっとバンドをやっていたこともあり、ベースを弾くこと、絵を描くこと、デザインをすること、服のブランドをやり始めること…とか同時に違うことをする日々のクリエイティブスタイルは、バランス的に自分に合っているな〜って思っています。」

PD「多分、アーティストって二つのタイプがあると思っていて、一つのことを一つの手段で突き詰めて表現するタイプと複数の手段で表現するタイプ。」

YUUKI「実は、バンド活動が一旦落ち着いて、絵を描くこと一本に集中するようになった時期は、逆に持て余してしまってバランス取れないな〜なんて思っていたんですが、ようやく表現の仕方を分散させられるようになり、今はすごく調子がいい気がしますね。」

PD「なるほど。では、定時で会社に行ってクリエイティブワークをすることも、YUUKIさんの中で定着して来た感じですね。CHAIの時も個人的には規則正しいイメージがあったので、音楽アーティスト然とした昼夜逆転がないヘルシーなバンドって印象でした(笑)」

YUUKI「あ、それは確かに当たっている気がします!CHAIって割とバンドとして珍しく朝型で、リハーサルとかも朝から昼までやるみたいな時間軸で動いていました。ルーティンのような決まった動きがほぼないので、土日とか平日って概念もなく、今日は何曜日?とお互いが聞き合うみたいな感じでした。」

PD「サラリーマンやっていると、もはや土日を目掛けて仕事頑張っているみたいなところありますが、それとは真逆ですね。」

YUUKI「固定で仕事をし始めてみて、初めて曜日感覚?というか、土日休みのスタイルをわかって来た気がします。今は平日の19時ぐらいまで会社で仕事して、土日を自分の制作時間に充てたりしていて。ほぼ一週間詰め込んでいるみたいな感じですが、実はしっかりメリハリを持ってプライベートな時間も分けられているので楽しいです!」

 

—CHAIとしての自分。音楽に対する思い。

PD「当時大学生だったと思うんですけど、YUUKIさんの中で音楽に対する向き合いってどんなものでしたか?」

YUUKI「もともと音楽は聴く専門で、メンバーと友達になったキッカケも共通の好きな音楽を通してでした。とは言え、私は出身が田舎だったので、好きなアーティストがいてもライブに行ける機会は少なくて。小さい頃に無理やりピアノ習わされたぐらいで、今のメンバーと知り合うまで、楽器系経験もゼロでした。まさか自分が音楽を始めるとは思ってもいませんでしたね。」

PD「ほう、そこからの楽器スタートって、またまたハードな!」

YUUKI「ただ”音楽の趣味が合う”ということだけで急にバンドに誘われて。私以外のメンバーは高校も同じで、しかも軽音部。卒業してバラバラになったけどもう一回やりたいね〜みたいな中、私にも声が掛かって。他のメンバーは担当楽器も決まっていたから自動的に”もうベースしかないよ?”って感じになって。”じゃあそれで!”みたいな流れですね。」

PD「初めてのバンド、初めての楽器、そしてほぼ担当は決定していたっていう!この運命的なものに対して、怯むことがなかったYUUKIさん、すごすぎる!」

YUUKI「多分、あの時誘われることがなかったら、一生バンドをやるっていう選択肢はなかったな〜、と。自分から行動もしたりしないから、こんな機会は二度とない!と思って参加をしました。ボーカルのMANAと同じ学部で友達になったことが全ての始まりです。」

PD「なるほど、改めて聞いてみると自然な流れでCHAIは結成されたんだと思っていましたが、YUUKIさんの中ではそういった心の動きがあったんですね!以前インタビュー記事で、3人は経験者だということを読んでいたんですが、そこから3人に追いついたYUUKIさんが本当にパワーーー!という感じですごい(笑)」

YUUKI「もう喰らいつけ!って感じでした()

 

—ベースを担当する中で、大切にしていた軸。

PD「YUUKIさんの”やってみよう!”という好奇心とアート的な感覚をメンバーも気付いていたから、クリエイティブ部分を任されたんだろうな、と。これは素晴らしいという意味なんですが、すごく突出したスタープレイヤーが誰か1人いるというよりは、強い4人の個性がデッカい塊になっている、みたいな感じがしました。バンドに加入した後の部分も少し掘り下げたいんですが、ベース担当をする中で、表現的にロールモデルにしていたベーシストっていらっしゃいますか?」

YUUKI「そうですね、誰か特定の人を参考にするとか目指したいっていう思うことはなかったですね。ただ、ベースを始めたことで、こうやって弾いたらこう聴こえるんだ!とか色んな人の演奏姿を見るようになりました。他のバンドでも同じ担当の人を見て、全体の中でベースがどう動いているかとか追っかけちゃいますね。ベースの音がどんどん耳に入ってくるようになり、音楽自体の聴き方に幅が出て広がりました。」

PD「CHAIの音楽には、メッセージの強さと独自のステイトメントがあるから、共感する界隈の支持って大きかったと思います。」

YUUKI「だからバンド全体の意識は一つしっかり持つことが重要で、個々の技術力を一番にする必要はないよね!っていうのがみんなの共通認識でした。上手い下手とかよりもパッションの方が大事。ライブって生物だし、上手さを極めるよりかはその場をしっかりCHAIのものにして、CHAI一色にしたらこっちのもんだ!っていう意識ですね。」

 

—ライブや制作で一番印象に残っているエピソードは?

PD「海外とかにもライブやフェスで遠征されたこともあると思うんですが?特に印象に居残っている場面などありますか?」

YUUKI「そうですね、海外は数えてみたら全部で21カ国回っていて!めっちゃ多いですよね〜。しかも、アメリカと一口に言ってみても、絶対旅行とかで行かないような?内陸?中心のエリアに行ったりしました。」

PD「アメリカの相場って言ったら、大体東か西かの両サイドですよね(笑)」

YUUKI「そうそう、本当になんというか、アジア系の人が全く住んでない街みたいなところとかに行きましたね〜。」

PD「アメリカって巨大すぎて、もはや州単位での国って感じだからカルチャーギャップすごいですよね。」

YUUKI「とにかくツアー中にアメリカを南から北へ移動していたんです。あと南米もヨーロッパもオーストラリアもアジアの国々も、CHAIにいたからこそ、地球を見ることができました。必ずそこには音楽があって、言葉は分からなくても、お客さんは音楽として聴いてくれていて。ファッションやエネルギーをそこから汲み取ってくれていることもわかりました。」

PD「音楽って言語ではなく、感覚で聴いているところありますよね。結構私も知らない国・知らない言語の実験音楽とか聴いていますもん。」

YUUKI「メキシコとか”待ってました!ふぅー!”みたいなノリでCHAIが登場する前からオリジナルのコールというか、サッカーの応援歌的なのを勝手に歌っていたりして、楽屋まで聞こえてくるんですよね〜。老夫婦カップルとかその場でKISSしながら踊り出しちゃったり。あれ?CHAIの音楽ってそんなロマンチックだったっけ?みたいな(笑)」

PD「日本だったら静かに聴くって楽しみ方もあるけど、思わず踊っちゃうっていう聴き方が海外って感じで、すごいエモーティブ。」

YUUKI「そういう気持ちを動かすためにみんなの中にCHAIの曲があったら嬉しいですね~。」

 

—アートを意識し始めた幼少期、そして音楽からアートへ表現の居どころを変える。

PD「絵を描き始めた年齢はいつだったか、はっきりと覚えていますか?」

YUUKI「幼稚園ぐらいかな?上手い下手っていうよりかはもうなんか”描きたい!”って感じの衝動というか。ただ私はすごく恥ずかしがり屋で引っ込み思案だったので、せっかく描いても誰にも見せたくないって思っちゃったり。好きなのに見せるのは恥ずかしいっていう時期がありましたね。」

PD「その頃ってなにか課題を与えられて描くって感じではなかったと思うんですけど、どんなものを描いていましたか?」

YUUKI「クレヨンとか色鉛筆とかを使っていたんですけど、塗り絵が好きじゃなかったのはすごく覚えています。すでにあるものに対して色を塗っていくっていう作業。はみ出したら汚く見えちゃうから嫌だったっていう。だから1から自分で描きたい!という感じでしたね。」

PD「それだ、子供の頃に感じていた違和感!塗り絵の閉塞感というか、アウトラインを引かれて、ここからははみ出し厳禁!ていう。色の塗り方を制限される感じ、同じことを思っていました。ちなみに大人になってご自身の作品を見せる機会が増えた時、ご家族とかご友人の反応ってどんな感じでしたか?」

YUUKI「すごく褒めてもらったことを覚えています。色んな人伝いに絵を描いているんだって?みたいに声かけてもらったり。その頃から、だんだんと歌詞も書くようになって。私は本を読むことも好きだったので、そのお陰か、歌詞を書く機会も与えてもらいました。ベースを担当したキッカケと同じパターンですが、”YUUKIは本を読むから歌詞も書いてみて!”っていうようなノリで。メロディーに合わせて書くから言葉選びも楽しかったですね〜。」

PD「なるほど、CHAIの曲って、音先行で後から歌詞が付くパターンでしたか?」

YUUKI「そうです、だいたいメロディーとオケが決まって来た頃に歌詞を乗せていくから、その曲のテンポや雰囲気を元に、リズムと合う言葉を探して歌詞を組み立てて作っていました。」

PD「音ありきで、そこにハマりのいい言葉を選んでいくっていう作業。それもまたクリエイティブですよね、ステキ。」

YUUKI「新しい発見みたいなものもあります。同じ感情でも何種類も表現方法があるので、やっぱりそこは本を読んでいると肥やされる部分でもありますし、好きな言い回しからイメージを映像として膨らます作業はとても好きです。小説とかもただの白黒の文字なのに段々と色になって映像として浮かんでメロディーになる。景色が見えたら次は自分という主語を”わたし”にしてみたり。”みんな”や”きみ“や”あなた”とかじゃなくて、”わたし”。CHAIがCHAIの言葉として発信しているし、この曲を誰かが自分の歌として歌って欲しいから主語は“わたし”にして書くみたいな工夫をしてました。」

PD「あ、確かに!CHAIの曲には主語としてわたしが出てくることが多かったのはそういうメッセージや背景があったからなのですね!作詞活動を本格的になさっていることは初めて伺いましたが、また一つYUUKIさんの中で表現をするためのツールが増えた感じがします。」

 

—創作プロセスと世界観。

PD「制作する時の導入部分って、どんなスタイルですか?何も考えずにいきなり描き始める派か、それともまずラフから描き始める派か?」

YUUKI「私の場合、テーマは最後に決めている派ですね。物によって違うんですけど、基本的に色を決めて描き始めるのが導入部分です。」

PD「全体のカラーパレットから入るんですね。」

白の季節

YUUKI「そうです。例えば、マルチクロスの”白の季節”という作品は、最初全体的に黄色いっぽい絵を描きたいな、というところから、黄色だから黄色と白の組み合わせがいいな、それならお花にしよう!という流れで色からモチーフを決めました。」

PD「そこでお花に行くか動物っぽい物に行くかとか、色の全体感から想像を走らせているわけですね。」

花たちの会話

 

YUUKI「はい、ブランケットの”花たちの会話”という作品は、少しダークなカラーリングにしたくて、黒ベースにいろんな色が乗っている絵にしました。背景が黒で、いろんなカラフルなお花を乗せたいな〜という順番でした。描いていくうちに、お花もキレイに咲いているものと、ちょっと枯れているものと、咲き掛けのものがあると全体的にバランスがいいなって感覚で描いていって。それが最後テーマになるっていう。」

PD「色んなアーティストを見て来た上で、結構珍しい描き方だなって思います。割とラフがない人でも、テーマだけは決めて描き始める人が多い気がするので。」

YUUKI「私も色んなタイプの絵が好きなので、線画だったり抽象画だったり。ただ自分の場合は絵を見るときの癖なのか、全体をパッと見た時に色が最初に入ってくるなということに気が付いて。今日の服の組み合わせも、朝起きて青とグレーにしよう!みたいな基本的な色から決めて、差し色に白を入れよう!って感じで決めました。色の印象から入っていくことが好きで、だんだんとモチーフに変わって。そこから意味が生まれて。」

PD「色から入るタイプって、意外と広告寄りのグラフィック的な考え方でもあるな、と。コマーシャルなアドバタイジングって、色の印象を無意識に人の頭に残すことを意図的にしているんですよね。もちろんフォントを強めて短い言葉で視覚として海馬に働きかけるケースもありますが、基本的に色の印象って忘れないじゃないですか?例えば黄色と青だとIKEAで、赤と黄色だとマクドナルドで、赤と白だとUNIQLOみたいな?パッと見てわかるものって、いつだってカラー先行なんですよね。色の持っている力って後天的且つ潜在的に私たちの頭にインプットされている。それってすごいことだなと改めて感じます。YUUKIさんが培って来たものが今のアート面でのプロセスにも生きている気がします。グラフィック的なものと絵画的な部分の融合だな、と。」

YUUKI「確かに、結構珍しいタイプなのかもな。私の場合使う画材はアクリル絵の具ですが、色を全部筆一本で取っていくんですよね。描きながら、ピンクにしよう!水色にしよう!とか同じ筆で取っていくので、どんどん勝手に色が混ざっていくんです。自分の意思関係なくできてしまった色もすごく好きで。」

PD「絵を見た時マーブリングされている箇所があったから、きっとパレットナイフで何色か絵の具を置いて混ぜ色して作っているんだろうなって。まさか同じ一本の筆を使っていたとは!」

YUUKI「そうなんですよ〜、ときどき水で洗ってはいるけど、残っている絵の具が付いてしまったり飛んでしまって、もう全部意図しない色!みたいな?(笑)」

PD「それもまたアクシデント的な感じでライブ感あります()


—インスピレーションの源泉。


PD「YUUKIさんは普段どういうところからのインスピレーションを受けているのかなって、興味があるんですよね。」

YUUKI「なんだろうな、美術館とかもそうだし、友達の展示とかインスタもそうだし、絵自体を見ることが好きですが、そのものを参考にするっていうよりは、自分にはない才能を見て経験値?を上げるみたいなことが多いですね。」

PD「はいはい。この作品ができた方法が、想像できる時もあればその逆も然り、自分の手の内にはない手段が使われているとめちゃくちゃ影響受けますよね。ただそれをそのまま反映するのではなく、エネルギーとして受け取ってインスピレーションになるという感じですかね?」

YUUKI「まさにそうです。音楽も、ファッションも、映像も、映画も、小説もそう。自分がやっていない領域の”すごい!”を感じていたいというか。だからエネルギーとしてのインスピレーションを受けるために色んなものを見るし、出かけるし、たくさんの人と友だちになるし。今の会社に入って、自分の領域ではできないことがあると、できる人と組んで同じチームで進めていくのでとても刺激を受けています。インスピレーションを受けることにおいては人の存在って大きいかもしれないです。年齢差も関係ないし男女や国籍も関係ないというか。」

PD「確かに作品を含め、自然や匂いなど無生物なものに影響受けることもありますが、結局人との関わりが一番感化される気がします。年齢の違う方とか全然違うジャンルの方とか、いかにそういうところから日々のヒントを得られているかが大事。YUUKIさんの行動的な側面や吸収力を見ていると、近い将来、その知識のアーカイブが作品に反映されるんだろうなって、とてもワクワクしています。」

YUUKI「今年はこういったFAVORRICとの取り組みもそうですし、媒体や業界を超えてアートの軸で取り組める今はすごく楽しいです!」

 

—音楽的な要素を絵に取り入れることはありますか?

PD「絵を描く時って、音楽聴きながらですか?今日はlo-fi聴きながらこの絵を描くぞ〜みたいな?」

YUUKI「制作中は、ほぼ好きな音楽をひたすら流しているというか、今日はこの気分だからこの音楽をずっと流しておきたい!みたいな感じですかね〜。」

PD「おお、絵を描く時のYUUKIさんのプレイリストってすごく興味あります!」

YUUKI「絵を描く時用のプレイリスト作っています。正確には、すごくいい曲があったら今のプレイリストにどんどん追加していくスタイルなんですけどね。私にとって絵を描くことはリラックスにもなるから、その空気感をより促してくれるような音楽を掛けて、自由な発想がポンって生まれたらいいなと思っています。」

PD「へえ〜、よろしければなんですが、今YUUKIさんが制作中に聴いているプレイリストって共有していただけたりしますか?知りたい方たくさんいると思うんです!」

YUUKI「もちろんです!」

link : 絵を描く時(YUUKI プレイリスト)

 

 

—現在の活動と将来的な展開。

PD「絵画もそうですが、それ以外に今取り組んでいることについて伺いたいと思います。今後のビジョンとして直近で何か決まっているプロジェクトなどはありますか?」

YUUKI「そうですね、今年はコラボが色々決まっていて、水面下で動いていますね。」

PD「おお、すごいですね!それとは別に、個展とか予定されていたりしますか?」

YUUKI「展示は去年たくさんやったんですよね(笑) 今年はまだ予定してないんですけど、今年の後半とかやれたらいいなって思ってはいます!」

PD「個展となると、ある程度作品を用意しなければならないからカロリー高めですよね。」

YUUKI「まだ未定ですけど、個人以外にもArt Culture Street っていうイベントの主催もしていて、次回に向けてチームで動いたりとか、何気に忙しくはなりそうですね。」

PD「本当、月~金のお仕事をしながらよくそこまで活動的に動けるなって感心します!」


—これから挑戦したいことと展望。

YUUKI「別に決まっているというワケではないんですけど、いつか絵本を描きたいなと思っていて。今年叶えばいいなとは思っているんです。」

PD「それ絶対にいい〜。絵本って表紙を見るとわかるんですが、”絵”と”文”ていう感じでそれぞれの作者名が書かれているじゃないですか?YUUKIさんはその両方ができるからピッタリだなと思います!」

YUUKI「そう、やりたいんですよ〜。じゃあどうしたらできるのって感じですが…。ストーリーも絵も両方考えていきたいなって。」

PD「子供たちのイベントとかワークショップでライブ感ある読み聞かせ会を開催したりとかね。」

YUUKI「わあ、それいいですね!自分の制作とこれから挑戦していきたいことが全部繋がってくれると面白いな〜。」

PD「YUUKIさんこれだけ手広く活動していたら、必ずどこかでまとまってくるんじゃないかな〜。絵を描いて、絵本読み聞かせて、イベントやってとなると、それに賛同して協力してくれる方が必ずいると思うし。やりたいことって大きい声で言い続けることが大事って話聞きましたし、絶対言い続けてくださいね!」

 

—好きなものに囲まれること。そして日常で大切にしていること。

PD「ここからはパーソナルな面についてお伺いしたいんですけど、以前、YUUKIさんのご自宅の雰囲気とか作画風景を拝見した時、とてもステキだったのを覚えています。置いてあるインテリアとか調度品とか、おそらくツアーでいろんな国を巡った時に購入されたものなのかなって思いましたが、インテリアにはどんなこだわりがありますか?」

 

YUUKI「海外で言うと、南米とか二度と来られないかもしれない!と思いながら現地特有のものを買ったりしています。それがかわいいか、何に使うべきなのか、とか一旦無視して、フィーリングで買うみたいな。正解がないからこそ魅力的だと思うんですよね。家に帰ってからどこに置こうかなと悩みますが。」

PD「なのに、めちゃくちゃまとまりがあるんですよね。根本的にYUUKIさんの中で好きなものがブレていないんだろうな、って感じがしました。お家のかわいらしさも相まって元々そこにいたかのような感覚まである(笑)」

YUUKI「そう言ってもらえて嬉しいです()

PD「YUUKIさんは日々のルーティンとかあります?朝起きたら必ずコーヒーを飲まなきゃ始まらない!みたいな。」

YUUKI「実は、私そういうのが全くないんです。会社でさえも最初は通えるかなって不安だったんですが、ありがたいことにフレキシブルなので、多少時間はズレたりするけど働きやすいですね。やっていくうちに段々と慣れて来たし、これが初めてのルーティンかもしれません。同じ時間に同じ場所で働くっていうのも大事だなって思いました。」

PD「なるほどですね〜。FAVORRICのアーティストの中にも、普段はお仕事をされていて休みの日に制作時間を捻出されているケースは多いですね。最近、陶芸とか立体にハマった方たちがかわいいミニオブジェとか作っているのを見ると、面白そうだなと思ったりします。」

YUUKI「ああ、わかります!立体もやってみたいですね。前に勢いで3Dプリンター買ったんですよ、Amazonのブラックフライデーの時に、えいやー!って感じで。それを使いこなしたいっていうのはあります。」

PD「うわ!3Dプリンターって然るべき工房に行って作業するものだと思っていたので、自宅用に勢いで買ったりする人、初めて見ました(笑)」

YUUKI「3Dモデリングから勉強しないといけないんですが(笑) 買ったからには使いこなしたいですけど、そこに費やす時間もまだないし、説明書も読まなきゃいけないしで。」

PD「それです、まず説明書を!() 平面でも立体でもYUUKIさんの作品となればシンプルに見てみたいなって思います。絵本が先行で、後々それがキャラクターとして立体になるっていうのも絶対面白いでしょうね。」

 

—FAVORRICとの取り組み。新しいフェーズ。

YUUKI「布が変わっていく様子というか、私がキャンバスに描いていたものがインテリアとして溶け込んで日常になるという感覚はすごく嬉しかったです。ブランケットで言ったら、同じモチーフなのにプリントの時とは異なり、織りになることでまた新鮮さを感じられました。手法が違うとこんなにも見え方が変わるという勉強にもなりましたしね。絵というものは部屋に飾る以外に思いつかなかったんですが、こうして形を変えることで誰かの手に渡って、日常的に私の絵がどこかで存在し続けるという。なんだかとても不思議だし、その人の部屋が変わっていく様子も楽しみだなって思います。どうやって使ってくれるのかワクワクしますね!人の人生とか生活の中に自分の作品がいるってステキなことだなとFAVORRICとのものづくりを通して改めて感じています。」

PD「オリジナル作品や原画っていうのは、ひとたび他人の手に渡ってしまったら、その人だけが楽しむ嗜好品になるんですけど、マスな人に同じ作品で同じ気持ちや感動を体験してもらえることって貴重なことですよね。しかも、使われていくうちに経年劣化したりして。一緒に歳をとるみたいな感覚もまた良いし、面白い。ただ鑑賞するだけの絵画から飛び越えることができるのもテキスタイルやプリントの良さでもありますし、そう思っていただけるYUUKIさんと気持ちが共有できて嬉しいです!」

 

—みなさんに伝えたいこと。

YUUKI「私の絵を通して感じてもらいたいことは、”いつでも自由になれるし、今からでも遅くはないよ!”というメッセージです。固定概念を捨てて、もっと柔らかく、透明に、そして軽々とフワっとというのが根底にあるので、私の絵は自然や生き物が多いかもしれません。絵を描くことは、スキルや経歴や年齢とか、とにかく関係ないし、いつでも始められるんです。ただ絵を描くことが好きっていう、それだけで十分ってことです!」

PD「響きますね。これって、CHAIの時のステイトメントにも通ずるなと感じました。私は私、自由!っていう。」

YUUKI「はい、純粋に生きることをただただ楽しむっていう。いつか終わりは来るからそれまで自分らしく自分であり続けたいし、私が描く絵の表現から感じてもらいたいなって思います。」

PD「FAVORRICでアイテムを買ってくれる方たちも”YUUKIさんがこういう思いで絵を描いて発信してくれているんだな”っていうのを感じて使ってくれたら嬉しいですね。ありがとうございました!」

YUUKI「ありがとうございました!」

 

 

YUUKI商品紹介


YUUKI

東京在住。バンド・CHAIの元メンバー。画家として個展や壁画制作、さまざまなコラボをする側、作詞家、ブランド〈YMYM〉クリエイティブディレクターであり、アートイベント"Art Culture Street."も主宰するなど、マルチに活動中。 

個展では絵に詩を合わせて展示するスタイル。ことばと絵で、ちいさな日々も祝福していけるように。 

アーティストページ→

instagram→ 

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Artist x(アーティストバイ)について

このコンテンツは、アーティストとFAVORRICのプロダクトデザイナーが一対一で向き合い、作品の背景にあるビジョンやカルチャー、そしてこれからのアートシーンの在り方までを深く掘り下げるジャーナルです。

アーティスト x(掛ける) FAVORRICの融合、それがArtist x(アーティストバイ)

【アートと暮らす。】というFAVORRICのコンセプトを通じ、さまざまなテーマからアートを紐解いていきます。

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