FAVORRIC編集者
2024-06-29
印象派とは?誕生の背景や特徴、代表的な画家について解説します

日本でも人気が高いモネやルノワールなどの印象派の絵画作品。実際にどのような絵画のことを印象派と呼ぶのでしょうか。
また、印象派とはどのように誕生して、どのような特徴があるのでしょうか。その誕生の背景や特徴、歴史、また印象派の人気画家などについてわかりやすく解説します。


目次
- 印象派とは?
- 印象派の特徴
- 代表的な印象派の画家
- 光と色と日常生活にこだわり革命を起こした印象派
印象派とは?

『印象派』とは、19世紀のフランスで、絵画様式というよりも芸術運動として誕生した言葉です。そんな印象派の誕生の背景や言葉の由来を紹介しましょう。
誕生の背景

19世紀の中ごろまでのフランスでは、16世紀に始まった芸術アカデミーが開催するサロン・ド・パリ(サロン)で評価されることが芸術家の登竜門とされていました。当時、サロンでは歴史・神話をモチーフにした絵画や肖像画が評価され、それ以外の風景画や風俗画などは低俗なものとされていたのです。
産業革命やフランス革命から100年余りを経て、近代化や個人主義の台頭などにより、ヨーロッパを中心に大きな変化が起こってきました。絵画の世界では、顔料を油で練って画材を作り、豚の膀胱に入れ保存していました。19世紀初頭にチューブ絵の具が開発され、屋内制作が主流だった絵画は屋外でも描かれるようになりました。さらに写真の誕生や鉄道の発展により、画題の興味・関心は日常の風景や街で暮らす人々の様子に移ってきていました。
とはいえ、当時、フランスでは風景画や風俗画は低俗なものという考え方がまだまだ主流でした。非常に保守的な審査員たちに支えられているサロンでは、アカデミズムの規範にそぐわない画家たちは評価されませんでした。そのため、保守的なアカデミズムへの反発で起こったのが印象派運動です。
「印象」の意味と由来

クロード・モネ『印象・日の出』
*出典: [Wikipedia](https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Monet_-_Impression,_Sunrise.jpg), クロード・モネ, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で*
サロン・ド・パリの審査で新技法作品の落選が続き、それに反発した画家たちは新しく協同出資会社を立ち上げ、落選した芸術家から30名を集めて、グループ展を開催しました。
出品作品の中に、モネの『印象・日の出』という作品がありました。この作品を見た絵画批評家ルイ・ルワロが、風刺新聞『ル・シャリバリ』で皮肉交じりに『印象派の展覧会』というタイトルで揶揄するような記事を書きました。そこから、彼らは『印象派』と呼ばれるようになります。
最初はネガティブな言葉として受け止められたものの、結果的に民衆には印象派の絵画が受け入れられ、やがて画家たちの間でも積極的に『印象派』という呼び名が使われるようになっていきました。
印象派展

印象派の画家たちによるグループ展は、その後たびたび開催されました。1874年に開催された第1回展覧会では、モネ、ルノワール、ドガ、セザンヌなど、現代でも人気の印象派の画家を筆頭に、30名の画家の165点の作品が出品されています。
その後、10年の間に8回の展覧会が開催されましたが、その間に考え方や作品の方向性の変化などがありメンバーも少しずつ変化し、1886年の第8回展覧会が最後となりました。
印象派の特徴

印象派の絵画は、明るい色味の風景画・人物画といった印象を抱いているという方も多いでしょう。それでは、どのような特徴があるのか、わかりやすく見ていきましょう。

自然光の表現
屋外で絵画制作をするようになり、風景を描くようになった画家たちは、自然光での表現を研究するようになりました。
実際に自然を描くにあたって、観察し試行錯誤するうちに、補色の関係に注目していきます。補色を積極的に使うことにより色をより鮮やかに認識させ、色を重ねることにより影の表現ができることに気がつきました。黒や灰色を使わず、鮮やかな色味のままで光を表現するのが印象派の特徴のひとつです。
さらに印象派から派生する『新印象派』では、感覚で行っていた光の表現を、視覚の科学研究に繋げていきました。色の三原色(赤・青・黄)を発見し、補色の関係を意識的に利用するようになっていきます。

野外制作
印象派は、野外で制作することも特徴のひとつです。印象派以前の絵画においては、画材の使い勝手の悪さにより、スケッチのみ屋外で行うことはありましたが、屋外で絵の具を使うようなことはありませんでした。
しかし、チューブ絵の具が開発されてからは、持ち運びが楽になったために、屋外でも制作を行うことができるようになりました。

直接的な色の使用
印象派が起こる以前は、パレットで混色を行い絵画制作をしていました。混色はすればするほど黒に近くなり、色の鮮やかさも失われていきます。
チューブ絵の具が開発される以前は、もっぱら屋内で描いていましたが、屋外に出たことで、より鮮やかな発色を求めるようになったのです。
印象派では、パレット上で混色を行うのではなく、基本的にはチューブから出した絵の具をそのままの色味で使い、混色が必要な場合にはキャンパス上で調整していきます。隣り合わせて塗ったり、重ね塗りをしたりで、目の錯覚を起こさせるように変わっていきました。

筆触分割や点描
印象派では、絵の具を原色でそのままキャンパスに塗るようになりました。これまでのように塗り拡げるように塗っていては、多様な色を表現することができません。そのため、筆に付けた絵の具を短いストロークでキャンパスに置くように描く手法を編み出しました。
ストロークを短くしたことで、多様な色を隣り合わせて塗れるようになります。遠目で見ると色が混じり合い違う色に見え、さらに立体感を生み出します。その技法を『筆触分割(色彩分割)』と言います。
新印象派になると、視覚の錯覚を科学的に狙って利用するようになり、より視覚の錯覚を起こしやすいよう、点描画法を生み出しました。

日常生活の描写
19世紀、印象派が現れるまでのフランス画壇では風景画は低俗なものと忌避されていました。しかし、屋外で絵の具を使えるようになったことで、風景画や街の人々を描きたいという画家の意欲が高まっていきました。
さらに、鉄道が発達したことで人々が様々な場所に行くことができるようになり、その先で見た風景やその土地に住む人々にも関心が集まるようになっていきます。実際に足を運べない人たちも、印象派の絵画によって、街の様子やそこに住む人々の様子を絵画で見ることができようになっていきました。

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代表的な印象派の画家

印象派の画家たちは、現代美術に通じる革命児とも言えます。それでは、代表的な印象派の画家たちを紹介します。
クロード・モネ

クロード・モネ『睡蓮』
*出典: [Wikipedia](https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Claude_Monet_-_Nymph%C3%A9as_(1905).jpg), クロード・モネ, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で*
『印象・日の出』で『印象派』という概念を生んだ画家と言われています。モネといえば、日本でも人気が高い『睡蓮』シリーズが有名です。「光の画家」と呼ばれるほど光の表現に長け、同時に四季折々の光を描くことを追求し続けました。86年の生涯で2000点以上の絵画を描き、人気の睡蓮モチーフの絵画だけでも300点ほどあるなど、精力的に制作活動を行いました。
ピエール=オーギュスト・ルノワール

ピエール=オーギュスト・ルノワール『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』
*出典: [Wikipedia](https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Pierre-Auguste_Renoir,_Le_Moulin_de_la_Galette.jpg), ピエール=オーギュスト・ルノワール, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で*
印象派の代表格として名前が上がることも多いため、絵画に詳しくなくても名前を聞いたり、絵を見たことがあるという方は多いでしょう。ルノワールは『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』など、洗練された都会の風景や、都会的な人たちを明るい色合いで描いており、『幸福の画家』と呼ばれています。けれども、40歳あたりから印象派の技法を使いつつ古典主義へと回帰し、後年は印象派画家とは違う画風の作品を描いています。
エドガー・ドガ

エドガー・ドガ『ダンス教室(バレエ教室)』
*出典: [Wikipedia](https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Degas-_La_classe_de_danse_1874.jpg), エドガー・ドガ, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で*
バレエや競馬をモチーフとした絵画を多く描いた画家として有名です。代表作には『エトワール』や『ロンシャンの競馬』などがあります。銀行家の父を持つ裕福な家の長男に生まれましたが、家を継がずに画家になり、踊り子・競馬・労働階級の人々を題材に多くの絵を描きました。
エドゥアール・マネ

エドゥアール・マネ『草上の昼食』
*出典: [Wikipedia](https://commons.wikimedia.org/wiki/File:%C3%89douard_Manet_-_Le_D%C3%A9jeuner_sur_l%27herbe.jpg), エドゥアール・マネ, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で*
正確には印象派ではなく写実主義の画家ですが、『近代絵画の父』と呼ばれ、印象派の画家たちに大きな影響を与え慕われたと言われています。
『草上の昼食』『オランピア』を発表すると、フランス画壇や世間から大バッシングを受けました。これは当時、古典以外で女性の裸を描くことはタブー視されていたにも関わらず、現実の女性の裸体を描いたためです。
印象派の技法を使いつつ、黒を使うのが特徴です。画壇を嫌っていましたが、あくまで自分の画風を貫いてサロンに認めさせようと挑戦し続けました。

光と色と日常生活にこだわり革命を起こした印象派
印象派というのは、一見穏やかで明るい印象の絵画が多く、癒し系と思っている方も多いかもしれません。けれどもその実、芸術の概念を塗り替えた革命児の集まりとも言えるでしょう。
光の表現のための鮮やかな色使い、また日常生活をありのまま描くことにこだわり続けたのが印象派です。そんな背景を知ることで、新鮮味を帯び、より厚みを感じて絵画鑑賞ができるのではないでしょうか。改めて、印象派の絵画展に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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