アーティストインタビュー vol.08 kotohari | 藤丸枝里子

2022/5/13

FAVORRIC参加アーティストを紹介するコーナー「アーティストインタビュー」。

 

藤丸枝里子

 <Profile>

滋賀県生まれ。

京都精華大学芸術学部デザイン学科卒業後、デザイナーを経て、

2011年石川県金沢市へ移住。市内の陶芸工房の仕事に従事、

石川県立九谷焼技術研修所にて九谷焼を学ぶ。

2019年独立、築窯。工房kotohari(ことはり)を構える。

 

 

<提供作品>

Hanakago

Tayutafu

藤丸枝里子さんのアーティストページはこちらから

 

理(ことわり)に逆らわず、

作為と自然の力のバランスを取ったものづくりを。

陶芸は、土や鉱物・炎など自然の力を借りて制作するので全てを思い通りにコントロールすることはできません。

kotohariという工房名も、理(ことわり)に逆らわず、作為と自然の力とのバランスを取りながらものづくりをしていきたいという思いを込めて名付けました。

日々の何気ない景色や、昔見た風景や情景というのは、誰しもが共有できるイメージだと思います。器を見た人が、その人の記憶の何かと重なるような、そんな普遍的な美しさを感じられるような器を作りたいと思っています。

 

冬から夏へ。

四季の移ろいも籠められたHanakago。

デザインの方向性が決まった頃が冬の終わりの時期で夏にかけて制作だったので、器にも冬から段々と暖かくなっていく季節の変化をイメージとして取り入れたいと思いました。

器にデザインした花のモチーフ自体は冬の花なのですが、そこから移り行く季節を釉薬の色彩によって表現しました。

たとえば、「薄紅(うすべに)」は色づく春の風景、優しくて淡い色味と質感が特徴なのですが、冬の花のモチーフに薄紅の色を合わせて、冬から春への変化を感じさせる。

「萌黄(もえぎ)」は初夏の新緑。冬から初夏へ。縁の部分がほんのり茶色く色付くところが緑を際立たせていて気に入っています。

「露草(つゆくさ)」は瑞々しい夏の青。こちらは艶やかな質感が、涼しい印象になったと思います。

ふだんは質感もマットな感じが多いのですが、今回は特別なコラボということで、イメージに合わせてそれぞれ変えようと思い、「薄紅」以外の釉薬はオリジナルとして作りました。

他のアーティストさんの作品はポップな色味も多いので、いつもよりは明るめの色味になっています。造形に関しても、Hanakagoは三つ足が付いているのですが、三つ足の高台はイギリスのガーデニング用のバスケットの足が可愛くてヒントにしています。そこもふだんとは違ってコラボを意識したつくり方になっています。

 

 

偶然性の中に揺蕩う、

一期一会のスタッキングプレート。

器のスタッキングの案は、担当の方からご提案していただいたのでとりあえず手を動かしながらイメージをどこに着地させるか考えました。豆皿同様、夏へと向かうイメージが頭にあったので、風に揺られる海の波のようなイメージでいくことにしました。

スタッキングの器は形がきっちり決まっているものが多いですが、揺蕩う波のゆったりとした雰囲気が出したかったので、縁(ふち)はフリーハンドで切り出し有機的なラインを出しました。

ですのでこの器は、毎回違うラインになり同じものは一つもありません。スタッキングというプロダクトとしての要素と、作品としての要素を合わせたいと思い、あいまいな縁にしようかと思いました。

縁の色は何度かテストをしたのですが、素地(そじ)の釉薬(ゆうやく)との相性でうまく流れなかったり、三色のテイストが合わなかったり、色味が決まるまでが難しかったです。

 

「白波」は海の様、白く泡立って散ってゆく海の様子をイメージしました。

「紺碧」は海の色、一番真っ青な海の色。

「潮騒」は海の音、波のリズムを感じられるような色。

それぞれに海の一側面をイメージして、重ねると海そのものになるような。そんなスタッキングプレートです。

 

工芸の方、ポップアートの方、写真家の方、

みんなでテーブルウエアをつくる新鮮。

―最初にFAVORRICから作品提供のオファーがあったときの印象は?

 

藤丸さん

普段は主に普通の器(うつわ)しか制作していないので、私の作風で大丈夫かな…と初めは想像するのが難しかったです。

でも、やり取りさせていただく中で新しい取り組みとしてお誘いいただけたのだと知り、挑戦してみようと思いました。

工芸の方やポップアートの方、写真家の方、様々なテイストの作家さんが集ってみんなてテーブルウエアにするイメージがあって、すごく新鮮だなと思いました。購入者の方も、面白いテーブルコーディネートが楽しめるんじゃないかと思います。

 

ポップアートが好きな方が見て、『あ!こういう器あるんだ』って知ってもらったり、逆もまた然りで、違ったタイプのクリエイターさんが集まっているサイトなのでこれからどんな風に展開していかれるのか楽しみです。

今、みんな家にいる時間が多いので、こういうサイトが増えてくれると楽しいんじゃないか思います。

 

―ご購入された方にメッセージ

購入してくださった方々それぞれの生活の中へ溶け込みまた新しい風景を作っていってほしいと願っています。生活の風景の一部になってくれればうれしいです。

 

 

 

※Hanakago1の商品はこちらから

※Hanakago2の商品はこちらから

 

Hanakago

薄紅、萌黄、露草の3色。

小さな花籠をイメージした器です。

三つ足の高台にころんとしたフォルム。

釉薬の色によって、感じる季節が変わります。

 

 

 

 

 

Tayutafu

白波、紺碧、潮騒の3色のスタッキングプレート。

波をイメージした緩やかな曲線と色彩の滲みが特徴。

三つを重ねると揺蕩うようなリズムが生まれます。

 

※Tayutafuの商品はこちらから

 

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