FAVORRIC編集者
2024-06-29
ファウンドリとは?メリット・デメリットや採用されやす業界を紹介します!
半導体の製造を行う《ファウンドリ》
製品の企画や開発は行わず、製造に特化することで、専門技術の向上や市場への柔軟な対応、コスト削減などが可能です。
委託側のニーズにも幅広く対応できるので、市場の競争力を高めることがきるでしょう。
今回はファウンドリの特徴や、メリット・デメリットについて解説します。
ファウンドリの経営を検討している企業は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- ファウンドリとは
- ファウンドリのメリット
- ファウンドリのデメリット
- ファウンドリが採用されやすい業界
- 広がるファウンドリの必要性
ファウンドリとは
ファウンドリとは、半導体を扱う企業から委託を受けて、委託側の企業が設計した半導体製品を製造する、製造専門の企業のことです。
ファウンドリ企業は、自社で製品の設計・開発は行わず、製造のみに特化している点が特徴。
製造技術や製造プロセスに集中できるため、最先端技術を迅速に取り入れられます。
さらに、製品の企画や開発にかかるコストを削減できる分、最新設備の整った環境を維持。
開発スピードの速い半導体業界でも、常に新しい製品を製造できます。
半導体の製造には、精密な技術を必要とするからこそ、高性能で高品質な製品を提供できる、ファウンドリを活用するのが一般的です。
OEMとの違い
ファウンドリとOEMは、どちらも他社から委託を受けて製品を製造する企業ですが、専門性や役割に違いがあります。
ファウンドリは、主に半導体の製造に特化した専門性が特徴です。
ファウンドリの顧客は、自社で工場を持たない半導体メーカーや、半導体を扱う企業が中心。
委託側が作成した設計図をもとに、最先端の製造プロセスを駆使した、精度の高い製品を製造します。
一方OEMはアパレルやインテリア、化粧品など、幅広い業界で使用されるのが特徴です。
OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の頭文字をとった言葉で「他社ブランドの製品を製造」することを意味します。
そのためOEMメーカーの主要な顧客は、ブランドを持つ企業が一般的です。
OEMメーカーは、ブランドを持つ委託側の企業が主体となって制作した、設計図に基づいて、製品を製造します。
このように、ファウンドリとOEMは、製造する製品の専門性が異なる点が最大の特徴です。
ファウンドリは、最先端の技術で高性能な製品を製造することが最重要ですが、OEMの場合は製造する製品や業界によって、必ずしも最先端の技術が必要になるわけではありません。
ファウンドリのメリット
ファウンドリ企業は、マーケティングや企画、設計が必要ないため、製造に集中できる点が最大のメリットです。
ここではファウンドリのメリットについて解説します。
専門化
ファウンドリは、製品の企画や開発は行わず、半導体の製造に特化しています。
そのため、製造プロセスや最新技術の開拓に注力できるので、業界内でも高い専門性を持てる点がメリットです。
さらに、製造に特化できることで、厳密な品質管理も可能。
複数の検査やテストを経て、高い品質基準を満たす製品のみを市場に供給できます。
専門性の高いファウンドリは、多くの企業と取引を行う中で、ノウハウと経験が蓄積され、流れの早い市場ニーズにも迅速に対応できます。
スケールメリット
製造に特化したファウンドリは、大規模な生産設備と大量生産によって、製造コストを削減できます。
主に材料を大量に仕入れることで、仕入れ価格の削減が可能。
少ないロットで仕入れるよりも安く製造できます。
また、大量に生産を受ける程、高額な機材を効率的に稼働できるため、機材あたりのコストを軽減できるでしょう。
委託側の企業も良い物を安く製造できるので、お互いにメリットが生まれます。
リソースの集中
ファウンドリは、企画や設計を行わないため、半導体の製造プロセスや技術分野などのリソースに集中できる点がメリットです。
特定のリソースに集中させることで、各分野の専門人材を育成できます。
例えば、先端技術の専門性を強化すると、ファウンドリの競合他社の中でも優位性のある事業が可能に。
研究開発のリソースに集中すれば、新たな製造プロセスの開発に繋がり、技術革新を推し進められるでしょう。
ファウンドリのデメリット
ファウンドリは製造のみを行うことで、デメリットも存在します。
ここではファウンドリのデメリットについて解説します。
高い初期投資
ファウンドリは、多額の初期投資を必要とする点がデメリットです。
製品を製造するには、工場を建設するための土地や建設費の他、製造を行う人員の確保など、多額な初期費用が必要になります。
半導体の工場を作る際に、最もコストがかかるのは、クリーンルームです。
製造過程でチリや埃の混入を防ぐために、厳重に管理された設備が必要となります。
さらに、半導体は製品開発のサイクルが早く、次々と新しい設備が必要となるため、他の工場と比較しても初期費用は多くかかるでしょう。
需要変動リスク
半導体は、需要の変動によるリスクも考えられます。
製造していた製品の需要が激減した場合に、投資した高額な設備の回転率が減り、固定費の負担が大きくなるリスクがあるからです。
また、競争が激しい半導体業界では、価格競争などに負けてしまうと、売り上げが激減するデメリットも考えられます。
継続的な設備投資
半導体の技術は急速に進化しており、次々に新製品が登場する業界です。
市場の流れに対応するには、最新の製造技術を持っていることが重要。
既存の設備は技術の進化に合わせて陳腐化するため、常に最新の設備投資が必要です。
また委託側の企業が求める製品の種類が多岐に渡ることも、設備投資が必要な理由のひとつ。
市場のニーズに合った設備があれば、委託側の製品設計にも柔軟に対応できます。
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ファウンドリが採用されやすい業界
ファウンドリは、主に半導体や電子機器を扱っている企業に採用されています。
ここではファウンドリが採用されやすい企業をご紹介します。
半導体
ファウンドリは、主に半導体業界に採用されています。
ファウンドリ企業は設計図をもとに製造のみを行い、製品の企画や設計は半導体メーカーが担当。
設計と製造を分業することで、低コストで効率よく、高品質な製品を提供できます。
半導体は、開発サイクルが早く、常に新しい製品が求められている業界です。
最新の設備や技術を持ったファウンドリほど、委託側から採用されやすくなります。
エレクトロニクス
ファウンドリは、スマートフォンや家電、駅の改札など、エレクロトニクス企業が開発する、あらゆる電子機器に携わっています。
毎日使うスマートフォンやパソコンには、高性能なプロセッサやメモリ、ディスプレイなど、一つの製品の中に、複数の半導体が使われているのが特徴です。
そのため、新たな製品を作り出すために、製品に適した半導体や電子部品が次々と開発されます。
製品に必要な半導体の製造をファブレス企業に委託することで、エレクトロニクス企業では、新製品の企画・設計を効率的に進めることが可能です。
自動車部品
半導体は、デジタル化や電子化が進んでいる自動車部品の製造にも欠かせない存在です。
最近では、自動運転技術や安全機能などに使用する、半導体や電子部品の需要が急増。
自動車に使用する部品には、安全性、高耐久性、高温耐性などの特性をもつ高度な技術が求められるため、半導体の専門技術をもつファウンドリ企業が採用されます。
医療器具
医療の現場では、より正確で効率的な診断や治療が求められるため、使用する医療器具には、精度と安全性が最も重要視されます。
MRIや心拍計、手術に使う高性能のカメラなど、医療に必要な器具には半導体が不可欠です。
医療器具によって使用する半導体は異なるため、ニーズに対応した高い専門技術が必要になります。
医療器具の開発が進めば、今まで治らなかった病気やケガが治せるようになったり、苦痛を伴う治療を軽減できたりなど、医療の発展にも大きく貢献できるでしょう。
広がるファウンドリの必要性
ファウンドリは、半導体の製造に特化することで、専門性と高度な製造技術を持っている点が最大の特長です。
委託側の企業が設計した最新の製品を、高性能・高品質に製造できます。
半導体は電子機器や車、医療など、私たちの生活を支える製品に欠かせない存在です。
さまざまな製品に必要なファウンドリの技術は、今後も必要性が高まっていくでしょう。
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ファウンドリ
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